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2006年 07月 31日
巻末に「コレが書きたかった」って有りますとおり、
「四日間の奇蹟」よりも浅倉さんの色が濃い感じです。 舞台は源平の時代になりますが、 別段歴史を知らなくてもそれなりに楽しめます。 知らなきゃならない事に関しては書いてくれてますしね。 それゆえに歴史に詳しい人だと説明がしつこく感じるかも。 起こる出来事は史実どおり、ではあるものの…なにがどうあれ起こる事は起こる。 話は面白い。 ただ、必要な部分であり、持ち味でもある表現が、 稀に同じ事を繰り返し書いているように感じてしまう。 深く深く心理描写をしていくタイプなのだが、 感情移入しづらい人物の描写部分は冗長感を生まざるを得ない。 「四日間の~」では登場人物が少ないので感じなかったことだね。 一つ不満なのは太文字の『時』の台詞… 太ゴシックで表現される部分があるんですが、 私にはあれは受け入れられないです。 あれを時の化身が言うならまだしもね。 ちょっとそれは無いんじゃないの?ってのもチラホラありますが、 そのあたりは演出って事でひとつ。 素直に読めば素直に面白い。 三者三様の自身の知る歴史への働きかけ。 結末は知る所だが、それがもたらすのは結果だけではない。 捻くれて読まなかったら感動できる部分も多い。 義高には何度泣かされそうになったか。やばいやばい。 ただ、歴史ものは同じような名前ばっかりで厳しい(ノ▽`) オススメ度:★★★★☆ 歴史知らなくても大丈夫です。 人物関係とかは頑張って整理しなきゃかも。 私は前のページ見たりしながら読みました。 ただ、長いので朝倉さんの表現に合わなきゃ辛いかもしれません。
by irof
| 2006-07-31 14:20
| 本
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