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2005年 12月 27日
人は全てのことを覚えている。
記憶力の良い、悪いと言うが、それは覚えていないわけではない。 記憶を結びつけ、呼び起こすことが不得手であるってことで。 人の記憶領域を水槽のようなものと考えてみる。 そして経験したことは全て紐をつけてその中に投げ込まれていく。 紐にはタグが付いていたり、他の紐と結び付けられていたりする。 思い出そうとしたとき、そのタグを見て引っ張り寄せる。 そこについてきたものが思い出される内容だ。 そして引っ張り寄せた記憶には他の記憶の紐がたくさん絡まっている。 こうして芋づる式に色々なことが思い出される。 一つの記憶には複数の紐が付いていると考えられる。 そのものずばりを表すタグが付いている場合もあれば、 タグは一切なく、他の記憶にのみ結びついているものもあるだろう。 紐が付いていないものは存在しない。 「その事のみ」を経験することなんて無いから。 そのとき感じた音、風、なんでもいい。 記憶はそれらと勝手に結びつく。 記憶領域を水槽、記憶の関係を紐と考えることで、 ある程度人間の記憶は説明が付くが、タグの部分が厄介になる。 タグに書かれている文字(文字と言う表現が正しいかすら疑うべきかもしれない)、 それを解読するためには何かが必要である。 ここで人間の記憶は単一のもので構成されているのではないという仮定をたてる。 すなわちタグのいっぱいぶら下がった水槽のほかに何かがある。 たとえば辞書のようなものが想像できる。 そこには何かを思い出そうとしたとき、どのタグを引っ張ればいいかを書いている。 あやふやなもの、良く思い出そうとして思い出せない、 「あーあの曲のタイトルってなんだっけ?ほら、あの!」 と言った感じのことを調べることでそれに結びつくタグを書いている。 何かを思い出そうとして全く何も思い出せないのは、 その辞書を引くのに手間取っていると言うことになる。 違うことが思い出されて「いやこれじゃない、これでもない」と言う状態は、 ある程度の目星が付いてタグを引いていると言うことである。 思い出そうとして思い出せないとき、別のルートから思い出すことがある。 つまりそれは覚えていないのではなくて、最初調べようとした言葉が辞書に載っていないだけ。 ちゃんと覚えていることは後で思い出したことが証明している。 …久々の暴走、最後まで読んだ人お疲れ様(笑)
by irof
| 2005-12-27 12:39
| てけと
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